血友病という遺伝疾患のためのサポート

血友病は遺伝疾患の代表的なもので、血液中のたんぱく質の一部が不足しているか、それが正しく機能しないために出血時に血が止まりにくくなる病気だ。これは、親から受け継ぐ染色体の異常によって発症する。X染色体を2本持つ女性の場合は、片方のX染色体が正常なら機能が保管され発症を免れるが、X染色体を1本しか持たない男性は発症することが少なくない。血友病の治療法は、主に血液凝固因子を注射で補う方法で、患者によっては体内に効果を妨げる物質が形成される。その場合は、免疫寛容療法も行う。

血友病は完治が難しいが、適切な処置とサポートを行うことで改善することはできる。血友病患者を支える看護師は、まずは自身が正しい知識を習得することが大切だ。また、患者本人とその家族に指導したり、患者の生活環境と症状を考慮し適切にサポートしたりする。そのほか、患者本人とその家族に病気のコントロールに自信を持ってもらうことも重要だ。自己注射の方法や自宅などの環境を整えることで、安心して生活できることを理解してもらう。

看護師に期待される役割は、患者の日々の状態をよく観察し、適切なサポートを適切なタイミングで行うことだ。適切なサポートとは、必要なタイミングで医療システムと連携することが挙げられるだろう。さらに、患者本人やその家族がサポートを必要としたときにすぐに対応できる環境を整えること、患者本人とその家族が正しい判断を行えるように指導することなどが挙げられる。もちろん、血友病に限らず、そのほかの様々な遺伝疾患に対する看護師のサポートは欠かせない。

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